YGKの音楽日記

ブログ移動しました!気になった音楽のことを書いていきます!不定期っ!!

年間ベストアルバム40 - 2017

 

こんな時期に風邪を引いてしまった・・・(涙)。

本当は全作書きたかったけど、時間と体力がないので上位15作だけ。

あと年間旧譜アルバムベストは出します。すごく遅れそうだけど(笑)





No.40: Rest / Charlotte Gainsbourg

 

 

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No.39: Freudian / Daniel Caesar

 

 

 

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No.38: Samurai / Joakim

 

 

 

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No.37:Kelly Lee Owens / Kelly Lee Owens

 

 

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No.36: Square One / Bjorn Torske & Prins Thomas

 

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No.35: Brwn / B. Cool Aid

 

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No.34: A Song for Every Moon / Bruno Major

 

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No.33: Fin / Syd

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No.32: Welcome to Paradise (Italian Dream House 89-93) / Various artists

 

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No.31: Apricot Princess / Rex Orange Country

 

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No.30: Infinite Avenue / Carmen Villain

 

 

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No.29: LIVE & LEARN / G.RINA

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No.28: Tokorats / Jonti

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No.27: Selectors 002 / Young Marco

 

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No.26: Who Built the Moon? / Noel Gallagher High Flying Birds

 

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No.25: 8 / Awich

 

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No.24: All-Amerikkkan Bada$$ / Joey Bada$$

 

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No.23: Fevrier 91 / Laurie Darmon

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No.22: Gainsbourg: Le Symphonique / Jane Birkin

 

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No.21: Lonley Planet / Tornado Wallace

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No.20: Real High / Nite Jewel

 

 

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No.19: Ti Amo / Phoenix

 

 

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No.18: Room 29 /Jarvis Cocker & Chilly Gonzales

 

 

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No.17: Mars Ice House / ゆるふわギャング

 

 

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No.16: Doing It in Lagos: Boogie, Pop & Disco in 1980's Nigeria / Various Artists

 

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No.15: It's Alright Between Us As It Is / Lindstrom

 

 

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前作、前前作の『Smalhans』『Six Cups Of Rebel』の良い所と悪い所の両方が出てしまったような内容に。一応、Lindstrom的にはあるコンセプトを持って作ったはずで、意味深そうな約1分のタイトル曲「It's Alright Between Us As It Is」だったり、3分足らずのインタールードもあったりして、アルバム全体にストーリーを作ろうとしたのは分かる。でも、一曲一曲の存在感やアクが強すぎて、どうも纏まりが悪く感じるのは冒頭に挙げた過去作の後者の方と酷似。それでもアクが強いというのは決して悪いところだけではなく、実際先に公開されてた「Tensions」は文句の付けようが無い素晴らしきコズミック・ディスコだし、Grace Hallとの第二弾コラボ「Shinin」も◎。メディアからは「ゴシック・ディスコ」と名付けられ、Jenny Havelの歌声とが幽玄な雰囲気を醸し出す「Bungl (Like A Ghost)」は彼にとって新機軸のサウンドに(まぁ絶対流行りそうに無いけど笑)。

 

 

 

 

 

No.14: SYRE / Jaden Smith

 

 

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冒頭4曲の「B」,「L」,「U」,「E」を聴いた時点でもう脳天打ち抜かれました。何という迫力、鋭気、威勢…。弱冠19歳の、爆発せんばかりの若き才能と互角に渡り合うカオティックなビートを創った主はLidoと分かった時、「やっぱあんた最高だよ……。一生付いて行きますわ……」と心の中で強く誓った(号泣)。というか11月に普段寡黙であるKendrick LamerがTwitterでJadenの楽曲「Icon」MVのリンク先をツイートしてたけど、一体二人はどんな関係なんだろうか(非常に気になる)。そんな彼のクリエイティビティが溢れまくった17曲のデビューアルバム、噂に聞くと歌詞が支離滅裂とかで低評価をくらってるらしいですが、まあ歌詞は知らんし調べる気もないので僕にとってはどうでもいい話なのです。妹のWillow Smithちゃんの音楽も評判良いので来年あたりには聞いてみたいなぁ(しかも既に2枚も出してる 驚)。

 

 

 

 

 

 

No.13: Petite amie / Juliette Armanet

 

 

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去年の傑作EPから待ちに待ったJuliette Armanetのデビューアルバム。Véronique Sansonを彷彿とさせるシャンソンを継承しつつ、レトロな質感のサウンドと芯のある伸びやかなボーカル…そして何と言ってもその美しき容姿。そうです、アルマネちゃん、ものすごく美人なんです。恋しないわけがない(ガチ)。と、外見のことばかり書いてますが、複数のフランスメディアの年間ベストに選出されたり、その実力は折紙付きであります(綺麗なだけじゃない)。
とりあえずThe Weeknd「I Feel It Coming」のフランス語カバーを見て欲しい。もう何から何まで美しくて何回見たことやら…(恍惚)。

 

 

 

 

 

No.12: Morning After / dvsn

 

 

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アルバム全体を覆うTrap譲りのハードな重低音は一曲目から顕著。そのせいもあって前作からのサンクチュアリな雰囲気はやや弱くなったけど、より肉感的で野生的になったビートに乗っけて歌う彼等の音楽も悪くはない(でも本音を言うと前作の世界観の方が好きではある)。Maxwellの名曲をサンプリングした曲もあって来年こそは彼の音楽を聴かねばと思っております(決意)。後半に続くタイトル曲の「Morning After」、「Can't Wait」で、新機軸とも言える前作になかった華麗なダンスナンバーが登場して、これまたグレイトな仕上がりになってるけど、こういう路線もこなしちゃうと、ますます同レーベルMajid Jordanの上位互換な存在になってしまう気がして兄ちゃん心配やで…(失礼)。

 

 

 

 

 

 

 

 

No.11:Warmth / Fredfades

 

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今年の隠れ名盤。元々、今年のガッカリ大賞アルバムを出した同じノルウェー人のIvan Aveのご友人という情報をゲットし、Apple Musicで漁ってたら何と偶然その日にデビューアルバムである今作をリリースしてたという(運命の出会い)。音世界自体はこの作品にも参加してるMndsgnの傑作『Body Wash』に似た80年代の香りが強いアナログなシンセが絡み合うドープなHIPHOPビートにプラスして陽気がジャケにも表れたリゾート感のあるチルさが混ざったようなブツです。あと、今年僕がディラを中心にその辺のHIPHOPを聴いていたのもあって、こういうに目がない状態というのもあった。(実際Slum Village「I Don't Know」をサンプリングしてる曲も。)昨年Madlibとのコラボアルバムも記憶に新しいMed、長い交流にあるMndsgn、Ivan Ave、 Stones Throwの若きホープThe Koreatown Oddity 、Nanna B等、周辺含めて才能豊かな新進気鋭のアーティスト達が援護射撃。今後が非常に楽しみであります。

 

 

 

 

 

 

No.10: French Kiwi Juice / FKJ

 

 

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嫌いな人はとことん嫌いそうな引くくらいお洒落な音楽。「I don't wanna go back home」や「Oh oh baby」をひたすら連呼するだけの簡単な曲もありますし、今年聴いたアルバムの中で一番何にも考えず聴ける作品だったとも思う(今のところ全部褒めてます)。五人の美女が華麗に舞い踊る「Vibin' Out with (((O)))」のMVはもう今年のベストビデオで構いません(ほんと見入っちゃう)。当たり外れはあるけど彼がボスを務める『Roche Musique』にはまだまだ面白いアーティストがいるのでこれからも地味に注目したい。

 

 

 

 

 

 

No.9: Scum Fuck Flowerboy / Tyler, The Creator

 

 

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このアルバムをパッと思い出す時、肝心のタイラーの顔/声が思い浮かんでこない。何故か出てくるのは今年のニューヒーローでもあるRex Orange Countyや既に多くの注目作で活躍しまくってるKail Uchis、De La Soulの去年作でその美声に恋に落ちたEstelle、そして同じOFWGKTA所属で今やレジェンド級の存在と化したFrank Oceanといった歌声たち(特にRex Orange County君な)。それはこんなスウィートで、ロマンチックで、陽性なヴァイブスに溢れたビートに乗るタイラーに未だ慣れていないからかもしらない。(歌詞は極めて個人的かつ内省的な内容らしいけど。)もはやフォークやドリームポップといえる類の楽曲も見られて、HIPHOPな香りがすごく薄いところも、このアルバムが多くの人の年間ベストにランクインしてる理由であるのかな。お洒落好きのフォロワさん(年齢も僕と同じくらいの女の子達)が今作で彼のことを知り来日ライブに行ってたのが印象的だった。音楽は勿論だけど、どうやら彼のファッションが好きみたい。間違いなく今回の新機軸なサウンドは新たなファンを獲得したと思いまする(グラミーにもノミネートされたしね)。

 

 

 

 

 

 

No.8: New Energy / Four Tet

 

 

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Four Tet作品は今だ『There Is Love In You』しか聴いたことがないので、彼の音楽と聞かれてパッと思いつくのは、声ネタも駆使した多方面からの音の来襲が生む''どサイケ''な音世界。それは間近に聴いていた彼のRemix楽曲、Madvillain「Four Tet Remixes」、The xx「A Violent Noise」、Todd Terje「Jungelknugen」等でも顕著で、そんなフロアバンガーなイメージそのままに聴いたリードシングル「Planet」にはとにかく驚いた。何この地に足ついたようなどっしりと鳴るキックとそれに反比例するように削ぎ落とされた主旋律のウワモノは…。僕が求めてたサイケを生成するには物足りず、初めこそしっくりこなかったけど、よく聴き込むとシンプルな弦やシンセサイザーの旋律美が沁みるのなんの(涙)。ちょっと流し聴きするくらいが丁度いいよね。話は変わるけど、Sikei Musicさんが今作レビューで特徴的な美しい弦の音色を「雅やか」とご表現されてたのが個人的にグッときました。何て洒落た表現なんだ……と舌を巻きましたよ。''雅''なんて言葉、今じゃ引退した元大関の「雅山」でくらいしか聞いたことなかったしな(笑)。僕も英語にない日本語独自の言葉で面白い表現してみたいー(マジ)。

 

 

 

 

 

 

 

No.7: Drunk / Thundercat

 

 

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今思うと僕の中でThundercatってのは「難しい音楽」の象徴みたいな人だったんだよね。初めて聴いたのは確かFlying Lotusの怪作『Cosmogramma』で、素人耳でも分かるその変態ベースっぷりには凄いを通り越して笑わされた(衝撃)。ソロ作2つは、その時はあまり聴き馴染みの無かったビートミュージックを基調とした少なくとも''ポップ''とは言えない音楽で、とにかく分かるまでに時間の掛かったアルバムたち。そんなんだから、リードシングル「Bus In These Streets」を聴いた時は何かの間違いかと思ったよ(笑)。本当に。何この遊園地で流れてそうなキラッキラの音楽…。ピクサーとかのアニメ映画のサントラ曲と本気で思ってた。が、数日後見た新作のトラックリストにがっつり収録されててさ…。蓋を開ければ、屁をこくわ、遊園地だわ、猫の声真似するわ、AOR歌うわ、パチンコしてるわ…()、あの時の彼は何処に行ったのか。いや、結局メチャクチャ気に入ったんですけど、ほんと、人生何が起こるか分かんないと思ったよね(まとめ)。前作くらいまでは自分のボーカルに自信が無いとインタビューで語ってた気がするけど、本作をキッカケにその不安は払拭されたように思う。あと、「 Jameel's Space Ride 」の最後ってやっぱ『星のカービィ』からサンプリングしてんのかな??

 

 

 

 

 

 

No.6: Funk Wav Bounces Vol. 1 / Calvin Harris

 

 

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去年だったろうか、Vic MensaJustin Timberlakeに向けて「彼は黒人文化から恩恵を受けてる(=盗んでる)。」と発言した時は心底不快に/残念に思った。「こんなに様々なジャンルがクロスオーバーという言葉以上に混じり合う現代のポップ音楽の中で、そんな発言はさぁ…もう時代遅れでは…。」なんて思ったけど、今思うと色々焦点がズレてるな(笑)。


日本人が気づかないうちにしている「盗み」のこと 

beinspiredglobal.com


今年読んだ色々な記事の中でも1番ためになったのは恐らくコレ。元はと言えば世界トップクラスのモデル、カーリー・クロスが雑誌で和スタイルの芸者姿を披露したところ「日本人に対する人種差別だ。」と大バッシングをくらったことから、一時期こういう人種差別に関する記事があちこちで出ていた。記事からそのまま抜粋すると''多様な集団から構成される国では、自分の属さないマイノリティ(少数派)の「文化」のものを盗むという行為は、その「文化」に属する人たちを低く見ているということ''になるらしい。多民族国家ではない日本人には分からない考え方だと思うし、実際僕も初めは何が悪いのか全然分かんなかった。ここで興味深いのは、盗むのは逆の場合だと何も咎められない事と咎める側も暗に差別的な態度を取っている可能性があるということ。幾つか突っ込みどころがある考え方だとは思うけど、一応これが世界共通のルールなんだから歯向かうわけにはいきません(苦笑)。冒頭のVic Mensaの話に戻るところがあるけど、ブラックミュージックにおいてとりわけHIPHOPというのはそのマイノリティ的差別に敏感な音楽ジャンルだと感じるし、それは無論、演者側に黒人が多く、かつハードな環境で生活を強いられるような社会的地位が低い者達が多いことが挙げられる。黒人というだけで''弱者''なのに、そこに社会的な差別が、場合によっては性的な差別が加わるケースだってありえる。そんな彼等にとって音楽は娯楽だけではなく、そんな環境から抜け出す為の重要なツールになるにもかかわらず、''強者''がそれを模倣する姿には彼等にとって''オレ達を低く見ている''に繋がってくるのかもしれない。実際僕がよく見る、こういう言及をしている多くがラッパーといったHIPHOP勢と思うし…(これも差別なのか)。
前置きが長くなったけど、Calvin Harrisの今回の新作がブラックミュージックの盗用だ!と声を大にして言いたいわけではない。だって、こんなブラックミュージック全盛で、かつ、多くのそれらのアーティストが色んなジャンルで交流し、音楽を次のレベルまで高め合ってる時代でそんな事を言うのは野暮な事だし。(しかし、彼が世界で一番稼ぐDJという事とディスコ/ファンクというブラックミュージックのフォーマットを拝借してることは何かを曇らせる気がしないこともない。)でも、そんな音楽業界とは相反するように現実世界のアメリカの分断っぷりは本当に深刻だ。この前見た池上さんのニュースで知ったけど、トランプ政権誕生って今年なのね…。あまりに差別的な出来事が多発しすぎてたった1年のこととは思えなかった。そして、今年僕が一番ビックリした人(?)というか存在というのがオルト・ライトの指導者ことリチャード・B・スペンサー。こんな人間本当にいるのか….いていいのか……?と震えが止まらなかった。そして、今思うと大統領選挙で、あんなに何人もの超大物アーティストがヒラリーを応援してたのに結局負けてしまい、あの時は正直「音楽なんて力は無いんだ」と思ってしまったよ・・・。まあ実際、ライターでもなければ音楽聴いても金が手に入るわけじゃないし、職もなく、ご飯も満足に食べれず、家族も満足に養えない状態で音楽なんて聴く気になるわけがない。所詮、娯楽。しかも、ただ音を流して聴くだけの超簡単な娯楽。今思うとああやって金持ちの大物アーティストらが応援したのが敗因の1つなんじゃないかとさえ思えてくる。ネガティヴな僕が出現してしまったので早く締めたいんだけど(笑)、カルヴィンのこのアルバムを聴くと、このこと以外にもいろんな事が頭を駆け巡っていく。何か特別な革命性を持ったアルバムではないけど、色んなことを象徴するアルバムにはなると思うな。最後に、今年のサマソニの観客の狂喜乱舞っぷりはと・に・か・く最高だったことが一点。あと、トランプ政権誕生によって…それ以前からとも思うけど、向こうの白と黒の溝というのは僕が思ってた以上に事態は深刻だということ。音楽の進化とは全く無関係なのではと思ってしまうほどに…(悲)が一点。最後に最近の洋楽には一切関心を示さない母親が唯一このアルバムだけは気に入って、「Slide」を完コピしたことが最後の一点(笑)。以上で報告を終わります(長)。

 

 

 

 

 

 

 

No.5: Cannibale / Calypso Valois

 

 

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80sなフレーバーにフレンチポップというこれは完全に超俺得サウンドのCalypso Valoisのデビューアルバム。80年代に活躍したイナタいニューウェーブ系アーティスト、Elli et Jacnoの愛娘で(基本的にサウンドも全く同じw)、何と名付け親はÉtienne Dahoという…(謎)。
音楽的に申し上げることは何も無いのですが(完璧)、ミュージックビデオがとにかく面白い。互いにひたすらビンタをし合う「Le Jour」、幾多の映画のエログロシーンを切り貼りして作られた「Vis à Vie」、脳を食べるシーンがハンニバルを彷彿とさせる奇怪な世界観の「Apprivoisé」。映画好きの彼女ならではのヘンテコビデオの嵐。興味のある方は是非是非。音楽も最高だから。

 

 

 

 

 

No.4:  MASSEDUCTION / St.Vincent

 

 

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今年のメディアによる年間ベストでもトップクラスにランクインし、Kendrick Lamerの『DAMN.』に匹敵する高評価を得たLordeの2ndアルバム『Melodrama』。そんな傑作がリリースされた数日後にTwitterで少し話題になった''Jack Antonoff不必要だったんじゃないか問題''。僕は最初こそ不必要派だったけど、あんだけ大嫌いだった1stシングル「Green Light」も何度も聴くとまあ良く聴こえてきたし、ポップに振り切った他曲も何だかんだでしっくり来たから、結局のところ僕は賛成派になったんだなと感じてた。しかし、アルバムがリリースされて数ヶ月経ったある日ふと感じたんだけど、
「『Melodrama』って全っっったく聴き返そうと思えないな…。」
確かに年に一回聴くくらいが丁度いいみたいな名盤ってあるよ(僕にとってはDの『Voodoo』)。でも、今回に限ってはもう二度と聴かないようなオーラすら感じる(笑)。何というか、付き合ってから気付いた無茶苦茶重い女の子と今からデートに行かねばならない時の重苦しい気持ちというか…、上手く表現出来ないんだけどとにかく辛いんだ、このアルバムをもう一度聴くことは(謎)。
もうかなりの文章をLordeが占めちゃったんだけど、かといって同じくJack Antonoff仕様の今作『MASSEDUCTION』は何故か別物。起承転結を付けたアルバム構成とか、特殊なガジェット的要素は出来るだけ廃して、素材(アーティスト)の味を100%活かします〜〜みたいなオーガニックスタイルは両者ともよく似てるんだけど・・・何か違う。
因みにVincent姐さんが一番好きなDavid Bowieの曲は「It’s No Game (No. 1)」らしく、あのヒロタ・ミチさんによる衝撃的な日本語ナレーションで始まるボウイの数ある曲でも特にクレイジーな一曲だと思う。これは真実かは分からない僕の勝手な想像だけど、タイトル曲「Masseduction」の''政権の腐敗''を始めとした謎の日本語演出は「It’s No Game (No. 1)」のオマージュではないかということ。「New York」もボウイに捧げられた曲だというし、多分。

 

 

 

 

 

 

 

No.3: The Night Land / Talaboman

 

 

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今年聴いた新譜の中では2番目に多く聴いた(音楽再生カウントアプリ・Fudan調べ)アルバムことJohn TalabotとAxel BomanによるユニットTalabomanのデビュー作。今年聴いたJohn Talabotの1st LP『Fin』が傑作だったのでこのアルバムのリリースが待ち遠しかった。中身はというと、今だ謎が多き原住民が住むジャングルに単身飛び込み、最終的には彼等と共に不思議な舞を踊っちゃってるみたいな……(笑)。寝る直前に聴くのが最高で、ヘッドホンをつけてベッドに入り寝落ちする事なく聴き通した日が何回あったか(収録時間は1時間もあるんだけど)。

「内省の旅であり、僕たちの潜在意識に到達し、夢を記録しようという試み。希望を刺激し、イマジネーションを前進させたい。目を閉じて、心を開いてみて。」

と二人がインタビューで語ってましたが、これを読んだあなたも是非今夜に。あと、このアルバムの説明文によくあったんだけど、音楽は全然バレアリックじゃないからな!がっつり四つ打ちで踊らせにかかってますから!(注意)

 

 

 

 

 

 

No.2: Take Me Apart / Kelela

 

 

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リードシングル一発目の「LMK」を聴いた時の衝撃たるや。すげーポップやん!みたいな。ずっとこの人はFKA Twigsと同じようなタイプの人だと思ってたし、前衛的なビートを追求する(もはや死語になりつつある)オルタナティブ/アンビエントR&Bの最右翼的な存在と思っていたから・・・(実際そういうところもあるんだけど)。それでも特筆すべきは曲の良し悪しよりもこのしなやかで美しい歌力よ。2枚のEPは先鋭的なビートとリズムに気を取られてて、こんなに綺麗な声をしてるとは気付かなかったんだよ(凡耳)。あとはSade「Like A Tattoo」のカバーを見たのもすごくデカイ。ボーカリストとして一級品ですよね彼女……(感涙)。
もう1つがAaliyah。特にSydの『Fin』はOne in a Millionを聴く以前以後では全然違って聴こえたんだけど、今作もそのフィルターを通すか通さないかでこの年間ベストのランキング位置も変わったはず(確信)。
あとKelelaって34歳なんだよね。Twitterでは宇多田ヒカルと似て聴こえるとツイートしてる人もいたんだけど、僕も心の中で深く頷きながら「いいね」押しました(というかヒッキーも同じ34歳なのな)。何やらTrapブームも相まってTimberlandを中心とした90sリヴァイバルが始まるとかちらほら言われてるけど、もしかするとそういうブームを引き起こすのは現行で活躍する25〜35歳くらいまでアーティストが該当するのかな、何てテキトーに思ってます。そういう意味で、現在イギリスで活躍し最新EPが高評価である27歳の日本人アーティストRina Sawayamaなんてその辺への愛が強過ぎて引くくらい(僕はあまり好きじゃない笑)。5年くらい経ったら僕も自分と同じくらいの年齢のアーティストが俺得なリヴァイバルを巻き起こすのかな〜楽しみ〜。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

No.1: async / Ryuichi Sakamoto

 

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アルバムの中のタイトルトラックって重要な存在だと思うから、M9のソレを初めて聴いた時、坂本龍一は何を恐れ、何に怒りを抱いているのか、をずっと考えさせられた。数種類の異なる弦が暴れ牛のようにけたたましく鳴り響き、やっと静寂がやって来たと思ったら、再度その弦らが互いに斥力でも働いてるかように圧倒的不快感/不安感を携えて聴き手を殺しにかかる。映像喚起力が強いアルバムと各地のレビューで言われてるけど、まさしく僕はこの曲で血潮吹き散るホラー映画の一番グロいシーンが想起されます(震)。坂本龍一はこの曲で何を伝えたいのか。そこを考えるとやはり一番最初に頭に浮かぶのは今作の主題でもある「“asynchronization”=非同期」という概念。彼のインタビュー記事を読んでいく中で、非同期というのは、ざっと要約すると「不規則性があり、型にはまらない極めて個性的/自然的な音楽」という意味らしい。

 

急にぶっ込むけど今作で「非同期」というのはそこまで重要ではないと思ってる。なぜなら、この世に''同期的''な音楽が数多くあるのと同じように、非同期性を持つ音楽というのもごまんと存在し、特に目立った新しさがないから。ジャンルや音楽性でその定義のようなものは違えども、型にはまらないというのは音楽における1つの醍醐味でもあるはずで、ではなぜキャリア40年を超える今になってそれを声高々に言う必要があるのか。それをインターネット/ストリーミングにより氾濫した型のあるポップミュージックに対するアンチテーゼ…と捉えるのは頷くところもあるけど、何か面白くない。非同期性のある音楽は彼自身の過去作でも沢山披露されてるし。今年死ぬほど聴いて、数少ない新規性大ありの稀有な例としての、J Dillaの''もたるビート''はニュージャックスウィングが流行っていた当時ではかなりの衝撃で迎えられたらしいですが、今じゃそんなビートも大衆的なものになり、ポップミュージックの新たなフォーマットとして定着してる。では、そんなビートを無意識で作ってる今の若い音楽家に「このビート、ものすごくズレてんね」と言っても(まあ人にもよると思うが)、その言葉が何のことだかさっぱり分からない人もいることだろう。だってそれは既にポップミュージックの一部なのだから。当たり前なのだ。という事を考えてると、こういう「型にはまらない」ということをアーティスト側が自覚的であるかどうかというのは、重要な気がする。そもそも、さっき述べた「非同期性のある音楽は彼自身の過去の作品でもあるから…」だけど、坂本氏自身はそれを非同期性を意識して作ったかどうかは彼しか分からないし、もしかするとそこには無意識で作ったかもしれない。だから、今回のコンセプトの「非同期」というのは、その音楽性どうこうよりも、今こうやって発言することに意味がある気もする。
こういう''型''のことを考えながら思い出すのは今は亡き中村勘三郎『型を身に付けねば型破りにはなれない』というお言葉。型があるから「型破り」。型がなかったら「形無し」。元々人間的に好きだった彼のこの言葉を聞いた時は、子どもながらすごく感動して今でも覚えている。今回の話にこの言葉が上手いこと全部噛み合うとは思えないけど、何か見出すところがあるのかもね。

 

J Dillaの話に再度なるけど、今年は『Donuts』を浴びるほど聴きまして(何回聴いたか…)。程度の違いはあれど互いに作り手が死を意識しながら製作されたこともあるのか、コレと『async』って似てる雰囲気が有るんだよなぁ。それは、自分の好きな音楽をひたすらレペゼンしてるような空気があるから。よく音楽ブログでもあるじゃん。そのアルバムは聴いたことないけど、とてつもない熱量と文章力と愛で「このアルバム無茶苦茶聴いてみてー!」って読み手側に思わせるやつ。正にアレ。

ディラ自身が死を間近にしながら作られたこともあって、その振り回さんばかりの性急さと高い音の密度は他のアルバムには無い凄みがある。対して『async』はそういう速度感とか密室感は皆無。どこか俯瞰した、達観した雰囲気があるというか、もっと熟成されて膨よかな音世界。あと、観念的な話になるんだけど、すごく音が暖かいんだよね。冷たい音も含めて暖かいんだなぁ(矛盾してるのは分かってます)。とても身軽に再生ボタンを押せる。聴いてみると神経が研ぎ澄まされていく感覚になるのが優れたアンビエント音楽の特徴と思うんだけど、それを超越した何かをこのアルバムから感じるのは、そういうところなのかな(これはアルバムが作られた年齢も関係するのかも。まあ、坂本龍一はまだ死んでないですが 笑)。

 

そんなこんなで、彼のインタビュー記事を読み漁り、過去作を聴き、テレビ番組を見て、動的平衡を知り、『Donuts』を聴き、ファンの方の意見を聴きながら、今タイトルトラック「async」を聴くと、あんなに恐怖と怒りを感じたあの曲が坂本龍一が子どもみたいに笑いながら、すごく楽しそうに弦を弾いてる姿が目に浮かぶようになった。毎回ではないけど(笑)。