YGKの音楽日記

ブログ移動しました!気になった音楽のことを書いていきます!不定期っ!!

★ - David Bowie

★ - David Bowie

 

 

 

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  • 1.Blackstar
  • 2.'Tis a Pity She Was a Whore
  • 3.Lazarus
  • 4.Sue (Or In a Season of Crime)
  • 5.Girl Loves Me
  • 6.Dollar Days
  • 7.I Can't Give Everything Away

 

 

 

 

 

そんな優雅なアルバムではない、という情報は前から掴んでいて、奇しくも9.11とリンクする内容だった『Heathan』のように重苦しく厳粛なムードに包まれた作品や、カリスマ・David Bowieというよりも1人の人間としての自分を曝け出し、ある種悟りを開いたかのような『hours…』のような作品になるのではないか、とテキトーに予想していたけど全然予想とは違かった。ここまで素直に「怖いなぁ」と感じたのは、ボウイ作品の中では『Heroes』で「Sense of Doubt」を初めて聴いた時以来かも。

 

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それは、一曲目の「Blackstar」であったり、二曲目「Tis a Pity She Was a Whore」冒頭の心配になるほど荒い息遣いだったり、五曲目「Sue(Or In a Season of Crime)」のオリジナルver.とは異なる壮絶な16ビートだったり、六曲目「Dollar Days」の「I'm trying to…I'm dying to」のラインだったり…。
でも、その「怖さ」というのは、ホラー映画を見た時のような直接的な意味のもの(上記のような…)よりも、「何がボウイをここまで変えてしまったんだろう?」と思わざるを得ない圧倒的なボウイの凄みにあった。

 

 

 

ボウイはこのアルバムを作り終えた後も曲を作り続けていた為に(それは息を引き取る日もそうだったとか)、今作を遺作として作ったわけではない、という話も聞いた。でも、『★』を作りながら少なからずこれが自分の最後のアルバムになるのかもしれない、ということは確実に感じたと思うし、そうでないと、こんな際立って異質な作品を生み出したということがどうやっても説明できないよなぁ…。

 

 

 

彼が亡くなった日に「Lazarus」のMVを見た。それに登場するベッドの下からボウイの命を狙わんとする死神がたたただ怖かったのを覚えているんですが、このアルバムを初めて聴いた時、あまりのボウイの変貌っぷりに、反射的にあの死神を思い出して「まさかあいつがボウイに取り憑いちゃったとか…。」と初めは冗談半分に思ったけど、アルバムが進むにつれて強くなるその異常な緊張感と不気味さを感じ取ると、それも強ち間違いじゃなかったのでは…とさえ思ってしまう。

 

 

youtu.be

 

でも、最後の曲は流石に泣きそうになったなぁ。聴き手を突き放すかのような歌詞から溢れる彼の優しさ。そして開放的でポジティブなメロディ(アルバムが全体的にダークなだけに余計際立つ)。そして何より湿っぽいラストじゃなかったことへの安堵と共に、このアルバムで初めて人間っぽい彼の姿を感じてグッとくる。やっぱボウイは死神さえも味方につけたんや…なんて思ったり(笑)。

 

youtu.be

 

80年代のPrinceのように完全に無敵でクリエイティブの絶頂期であった70年代のボウイが再び降りてきたみたいな…こんなにも、こんなにも素晴らしい傑作なのに、積極的に聴こうとは思えない。別に僕は、人のオーラや幽霊が見えたり、そういうスピリチュアルな能力があるわけではないのですが、このアルバムから溢れ出るボウイの「念」みたいなものがあまりに強すぎて……。

 

 

LPは今は要らないかな。ジャケに光を当てたら星々が美しく浮かび上がる、ってのは是非とも見てみたいのですが。

 

Twitterで、(恐らく)そこそこ年配のロックファンの方が「『★』は確かに素晴らしいけど、ボウイの全盛期のアルバムには流石に敵わない。」とか呟いてた。一応ボウイの作品をこの1年間で全作聴いてきたのですが、そんなこと微塵も、微塵も思わなかったです。

 

「Lazarus」冒頭でボウイは今天国にいることが分かったし、人に優しく、真っ当に生きて、地獄に行かされないようにしなければ…?。

 

 


【おまけ】

数年前、世間を騒がせたSTAP細胞の事をを暇つぶしがてら調べてた時に、細胞は死ぬ間際になると発光するという「自家蛍光」という現象を知った。『★』を聴いたとき、まさにこの事を思い出して、ボウイと小保方さんが僕の頭の中を駆け巡りました←。

 

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